厚生年金保険法改正の概要
19年4月以降に成立した離婚を対象に、婚姻期間中の厚生年金を当事者間で分割できる制度が
導入されます。
離婚した時に、施行前の期間も含め婚姻期間中の厚生年金保険料納付記録を標準報酬総額(標
準報酬月額と標準賞与額の総額)の多い方(第1号改定者)から少ない方(第分割の按分割合は、配
偶者の同意または裁判手続きによって決定します。(按分割合の上限は、当事者双方の婚姻期間中
の合計の2分の1まで)※当事者双方の老齢基礎年金は分割の対象外です。
年金分割の請求を社会保険事務所に届出ることにより、按分割合に基づき夫婦それぞれの保険
料納付記録が決定されます。そして、改定後の記録に基づいて計算された老齢厚生年金を当事者
双方が自分の年金支給開始年齢から受給します。
(既に年金を受給している場合は、分割改定の請求をした月の翌月分からの年金額が改定されます。)
平成19年4月以降に65歳を迎える国の老齢厚生年金の受給権者(昭和17年4月2日以降生ま
れ)の方は、老齢厚生年金の支給繰下げ受給ができます。
繰下げ期間は5年以内で、繰下げ開始(原則65歳時点)以降、繰下げ終了までの間は、老齢厚生
年金の支給は停止されます。
繰下げ終了後の老齢厚生年金の額は、繰下げた期間に応じて1月当たり年金の0.7%が繰下げ
加算額として加算(上限60月まで)され、終身受取ることができます。
年金を受取りたい年齢になったら、その時点で繰下げ請求を社会保険事務所で行います。すでに
65歳から年金を受取っている場合は、繰下げできません。
65歳から70歳で在職中の方は、60歳台後半の在職支給停止額を除いた額が繰下げ加算の対
象額となります。
配偶者等への加給年金は、繰下げ期間中は支給されず、増額もされません
60歳から65歳までの間に支給される特別支給の老齢厚生年金は、繰下げの対象となりません。
厚生年金の被保険者資格のない70歳以上の在職受給者に対しても、60歳後半の在職支給停
止の仕組みが適用されることとなりました。
平成19年4月以降70歳になる方(昭和12年4月2日以降生まれ)が対象となります。
※(60歳後半の在職支給停止の仕組み)
年金月額と報酬(標準報酬月額と年間標準賞与額の1/12)の合計が48万円を超えるときは、そ
の超えた額の1/2が停止されます。
厚生年金の「被保険者」の定義の変更ではないので、60歳後半の在職者とは異なり、保険料の
負担はありません。
平成19年4月1日以降、国の厚生年金の受給権者が申出ることにより、国の厚生年金の支給を
全額停止することが可能となりました。(一部のみの停止は、認められていません)
※在職老齢年金制度によって、予め年金の一部が支給停止されている場合は、停止額を控除した
額が、対象となります。
支給停止の申出は、将来に向っていつでも撤回することが可能です。撤回する前の停止された年
金額を遡って受給することはできません。撤回後は、全額が支給されますが、繰下げ制度とは違う
ので、増額改定されることはありません。